単純な転記作業(WordPress 30ページ投入)を自動化しコスト削減+ミス防止した業務効率化事例
制作内容
「単純な転記作業に、毎回まとまった時間が取られている」を技術で解決した話
社内の業務には、「やれば終わるけれど、毎回まとまった時間が溶ける単純作業」 がたくさんあります。
- 既存資料からCMS/管理画面への転記作業
- バラバラのフォーマットで届くデータを社内ルールに揃えるリスト整理
- スプレッドシートから別システムへのデータ入力
- 画像・テキスト・カテゴリなど、複数項目をセットで登録するフォーマット変換
こうした作業は 「人がやれる」けれど、「人がやり続けるとコストとミスが累積する」 性質を持っています。集中力が切れた瞬間に取りこぼしが起き、後から探すコストが本作業の何倍にもなります。
今回ご紹介するのは、Webメディア運営のクライアントから「30ページ分の手作業投入」のご依頼を受け、その単純作業を技術で自動化して、コスト削減とミス防止を同時に実現した事例 です。BENTEN Web Worksは、依頼された通り全件手作業で進めるのではなく、「単純作業は仕組みに任せ、判断と最終チェックに人を残す」 という構成を提案しました。
この記事は「コピペ・転記・リスト整理など、自分がやらなくてもいい単純作業に時間を取られている方」に読んでいただきたい内容です。読み終わったあとに「うちのこの作業も、相談してみようかな」と思っていただけたら成功です。
クライアント概要
- 業種: Webメディア/コンテンツ運営
- 規模感: 中小規模
- 依頼: 既存コンテンツ約30ページをWordPressに投入し、公開設定まで揃える
「今回限りの作業として、外注で確実に終わらせたい」というご依頼でした。
課題・依頼背景(Before)── これは「単純作業の典型例」
ご依頼の中身は、いわゆる単純作業の典型パターン でした。
- 手作業前提のご依頼: クライアント側では「ひたすらコピペ+設定」のイメージで見積もりを取っていた
- 30ページという中途半端な規模: 1〜2本なら手作業、数百ページなら大規模ツール、その中間が判断に困るボリューム
- 公開設定のばらつき: カテゴリ・タグ・スラッグ・公開/非公開の組み合わせが複数あり、目視確認だけでは取りこぼしリスクがある
- ミスが起きやすい構造: 同じ作業の繰り返しは、人が一番苦手とする領域。ミスは「集中力の問題」ではなく「構造上避けられない」もの
社内に同じ構造の作業はたくさんあります。たとえば「問い合わせフォームから届いたデータをスプレッドシートに転記する」「取引先別のリストを毎月マージして整える」「届いた画像と説明文を1セットずつECサイトに登録する」。 やれば終わる、けれど人がやると確実にコストとミスが積み上がる。これが単純作業の本質です。
「依頼通りに全件手作業で進める」という選択肢ももちろんありますが、それが本当にクライアントにとって最適か を、まず立ち止まって考えました。
提案・解決アプローチ(思考プロセスを見せる)
「ご依頼の通りに進めます」とすぐ答えるのではなく、「単純作業を技術で置き換える進め方」をまずご提案 しました。
案A: ご依頼通り全件手作業
メリットは合意の早さ。デメリットは、人がやり続ける限りコストが線形に膨らむ/集中力に依存するため確実にミスが混ざる こと。30ページは「気合いで終わる」ボリュームに見えて、実は事故が起きやすい中途半端な規模です。コストもミスも、人がやる前提では避けられません。
案B: 単純作業を仕組みに置き換え、人は最終チェックに集中(採用)
採用したのは、機械的な投入作業はプログラムに任せ、最終的な公開設定と目視確認は人が担当する 構成です。「人がやらなくていい部分」と「人が見るべき部分」を切り分けた だけで、コスト削減とミス防止が同時に成立します。
- 投入: 既存コンテンツを構造化データに整え、API経由でWordPressに一括投入(人が30回繰り返す作業 → 1回のスクリプト実行)
- 公開設定: カテゴリ・タグ・スラッグなどの設定を投入時に同時付与(人が項目ごとに目視&クリックする工程をゼロに)
- 目視確認: 投入後、全ページを目視で1巡し、レイアウトと設定の整合性を確認(人がやるべきは「正しいか確かめる」だけ)
- 報告: 「触った範囲」「目視確認の結果」をクライアントに整理して提示
この切り分けは、WordPressの投入に限らず、社内の単純作業すべてに同じパターンが使えます。
| 単純作業の例 | 人がやらなくていい部分 | 人が見るべき部分 |
|---|---|---|
| WordPress 30ページ投入 | コピペ・カテゴリ/タグ設定 | 完成品の見え方・公開可否判断 |
| 取引先データの転記 | 各システムへの入力 | 値の妥当性・例外データの判断 |
| リスト整理(複数ソースのマージ) | 名寄せ・重複除去・並び替え | 不整合データの最終判断 |
| フォーマット変換(CSV→ExcelやPDF→DB) | 構造変換・型揃え | 変換結果の業務観点チェック |
「単純作業は仕組みに、判断は人に」── この切り分けを徹底するだけで、コスト削減とミス防止が同時に成立する のがこの案件の価値です。
あえて採用しなかった選択肢
- 大規模インポートプラグインの本番導入: 30ページ規模では設定コストのほうが大きく、導入と検証で時間が溶ける
- 完全自動化: 公開設定の最終チェックは人が見るほうが安全。最後の責任は人が取れる仕組みを残す
- 「ついでだから」式の改善追加: 初取引で範囲を広げず、依頼の本筋を確実に終わらせることを優先
「やらないことを先に決める」のは、自動化案件で一貫している判断軸です。
実装内容

技術スタック・対応領域
- コンテンツ整形: 既存コンテンツを構造化データ(CSV/JSON)に整え、投入用フォーマットに統一
- 一括投入: WordPress REST APIを叩いて、本文・カテゴリ・タグ・スラッグ・公開状態をセットで登録
- 公開設定の自動付与: 投入時にメタ情報を同時設定し、後追いの手作業を最小化
- 目視確認: 全ページをクライアント環境で目視確認し、レイアウト崩れと設定漏れを潰す
- 報告: 触った範囲・確認した範囲・最終ステータスを整理して提示
工夫した点
- 規模感に合うツール選定: 30ページにちょうどいい構成にとどめ、大規模インポートツールの導入は避けた
- 投入と確認を分けた: 機械的な投入は仕組みに任せ、「最終チェック=人」を残す
- 初取引としての温度感: 過剰提案にならないよう、依頼の本筋を最優先
派手な技術ではなく、「規模に合った、ちょうどいい段取り」 を提供することに振り切りました。
成果
- 30ページの投入と公開設定を完了し、取りこぼしゼロ: 機械的な投入は仕組みに任せたため、人手で起きやすい設定漏れや誤公開が発生しなかった
- 見積もり工数の中でコスト削減と品質確保を両立: 単純作業に費やす時間が圧縮され、その分を最終チェックに充てられた
- 同じ単純作業が再発しても、すぐに再実行できる構成: 一度作った仕組みは、次に「もう30ページ追加」と言われても、同じ手順で短時間で対応できる
- クライアントから次の発注の足がかり: 「より良い提案をいただけた」とのご評価
クライアントの声(趣旨は保ち、表現は脚色):
初めてのお取引でしたが、こちらの依頼内容に対してより良いご提案までいただき、大変助かりました。安心してお任せできました。
「単純作業を技術で置き換える」という切り口は、初取引でも信頼につながりやすい と感じた案件でした。なぜなら、コスト削減とミス防止という、誰にとっても分かりやすい価値 を提示できるからです。
私の働き様
β:検討プロセス(一人称で振り返り)
エピソード1:「依頼通り進める」を即答しなかった理由(→ 思考プロセス/ビジネスに寄り添う)
クライアントから「30ページ手作業で投入してください」とご依頼を受けた瞬間、「はい」と答えれば仕事は進むわけです。それでも一拍置いて、「これは単純作業だから、人がやり続けるとコストとミスが両方積み上がる構造」 と判断しました。外注は「言われた通りやる人」ではなく「単純作業を仕組みに置き換える提案ができる人」であるべき。これが、この案件で自分に確認した基準です。
エピソード2:完全自動化にしなかった理由(→ ちゃんと動く/ちょうどいい)
「全部APIで投入して、目視確認も省く」構成も技術的には可能でしたが、公開系の作業は最後に人の目を通すほうが安全。誤公開や設定ミスは、後から気づくと取り返しがつきません。最後の責任は人が取れる仕組みを残す のは、ブログ自動化のスキル設計と同じ判断軸です。
エピソード3:大規模インポートプラグインを使わなかった理由(→ ちょうどいい/思考プロセス)
WordPressには大規模インポート用の高機能プラグインがありますが、30ページのために導入するのは、設定コストのほうが大きい。「使えば便利」と「規模に合うか」は別の話。規模感を見て道具を選ぶ という当たり前を、ここで意識的に守りました。過剰な道具立ては、依頼者にとっても外注先にとっても負担になる。
α:コミュニケーション抜粋(自分の発言だけ)
クライアントとのやり取りから、価値観の軸が出ている自分の発言だけを抜粋します。
「ご依頼の内容ですが、30ページの転記作業は、人がやり続けるとコストとミスが両方積み上がる構造です。機械的な投入は仕組みに置き換え、人は最終チェックに集中する構成にしませんか。お見積もりの工数内に収まる形でご提案させてください。」
「投入は仕組みに任せ、最終的な公開設定の目視確認は人が担当する 構成にします。単純作業は仕組み、判断は人 という役割分担です。」
「今回は規模感に合った構成にとどめ、大規模インポートプラグインの導入は避けました。30ページのために導入する設定コストのほうが大きい 判断です。」
これらの判断軸は、転記・リスト整理・データ入力・フォーマット変換 といった、社内に必ず存在する単純作業の自動化案件すべてに共通して持ち込んでいます。派手な道具立てより、コスト削減とミス防止が同時に成立する設計 を選びます。
学び・横展開 ── 「自分がやらなくていい単純作業」を見直すきっかけに
このWordPress一括投入案件から整理できた、BENTEN Web Worksとして他案件にも応用している判断軸は3つです。
- 単純作業は人がやる前提を疑う: コストとミスが両方積み上がる構造のものは、技術で置き換える
- 「単純作業は仕組み、判断は人」で役割を分ける: 完全自動化を目指さず、最終チェックには必ず人を残す
- 依頼通り進める前に「最適解の提案」を一拍置く: 外注の価値は、言われた通りより一歩先にある
この進め方は、WordPressへの一括投入だけでなく、社内に潜む単純作業すべて に応用できます。
- 転記作業: 問い合わせフォーム → スプレッドシート、紙資料 → CMS、別システムからの再入力など
- リスト整理: 取引先別データのマージ、名寄せ、重複除去、定期的な並び替え
- データ入力: 取引データ・在庫データ・予約データなど、毎回まとまった件数の入力
- フォーマット変換: CSV ⇔ Excel、PDF → 構造化データ、画像 + 説明文のセット登録など
「これって、自分(または社員)がずっとやらないといけないんだっけ?」 と一度立ち止まる価値が、必ずあります。
関連サービス
「ルーチンワーク・転記作業・リスト整理など、単純作業の自動化を相談したい」 という方は、以下のサービスをご覧ください。
- 情シス代行サービス: 社内の単純作業の洗い出し・自動化設計・運用までまとめてご相談いただけます → /services/it-outsourcing/
「この作業、自分がやらなくてもいい気がする」という違和感が出ている時点で、すでに自動化の検討タイミングです。コスト削減とミス防止を同時に進めたい 方は、まずは無料相談からお声がけください。
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